#インフルエンサーQA : 広告代理店の皆さんへ直接取材

投稿者
月曜日, 2016年9月26日月曜日

より多くの方に、Twitterがどのように企業のマーケティングに活用されているかを知ってもらえるよう、企業のみなさんの声を伺うシリーズ #インフルエンサーQA を連載しています。Twitter活用の効果のほか、担当者ならではの悩みや面白さを中心にお話を伺いたいと思います。7回目となる今回は、トランスコスモス株式会社さんにお話を伺いました。

大量のツイートからターゲティング精度を向上、データによる裏づけで新しい広告配信設計が可能に

#インフルエンサーQA : 広告代理店の皆さんへ直接取材

今回はトランスコスモス株式会社、デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括インターネットプロモーションサービス本部メディア推進部ソーシャルアド課 課長代理の小保内 淳介一さん(左)、同課 プランナーの井関 晋太郎さん(右)にお話を聞きました。

トランスコスモスについて教えてください。

小保内さん:トランスコスモスは、コンタクトセンターから、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)、デジタルマーケティングサービス、さらにグローバルECワンストップサービス※の4本柱で世界規模で展開しています。

※グローバルECワンストップサービスとは、ECサイト構築・運用、フルフィルメント(入荷・ピッキング・梱包・出荷)、カスタマーケア、Webプロモーション、分析などのオペレーションから商品販売までを世界45ヶ国でワンストップで提供すること

今期からは、デジタルマーケティング、ECワンストップサービス、コンタクトセンターを統合した組織となったため、個別サービスをワンストップでご提供することが可能となりました。

トランスコスモスのインターネット広告では様々なお客様の課題を解決するために、ソーシャルメディア領域をはじめとして、各手法やクリエイティブ、分析サービスをダイレクトレスポンス領域を中心にサポートしています。

現在は、ソーシャルメディア、アプリ、グローバル、O2Oに注力しています。特にソーシャルメディアに関しては、ソーシャルメディアセンターを保持しており、お客様の公式アカウントの運用からプロモーションまで対応できることが強みです。また、これまで以上にクリエイティブ体制を強化しており、動画制作を絡めたブランド認知施策からコンバージョンまでサポートできる体制も構築しています。

Twitterの魅力や特徴を教えてください。

井関さん:特徴はなんといっても拡散力です。また最近は動画広告でもリーチをとることができています。

小保内さん:次に利用者とのエンゲージメントを生みだす会話ですね。生の声があふれているということではないでしょうか。つまり、リスニングデータをマーケティングデータとして活用できることが一番の魅力だと考えています。最近の顧客ニーズとしては、リアルタイム性を捉えたマーケティングにより注目が集まっています。

また日本人はTwitterが好きと言われているように、ユーザー数が伸び続け、若年層だけではなくユーザーの半数が30代以上であるということも、マーケティングを支援する立場としては魅力的なプラットフォームだと考えてます。

井関さん:広告観点で言うと、圧倒的なリーチ力と拡散力、唯一無二の広告フォーマットも魅力のひとつですね。次に特徴的なのはTwitter独自の文化があることです。特にクリエイティブ制作の際には、そういった世界観を把握し、ツイートの内容や画像を考える必要があるのことが難しくもあり面白い部分でもあります。

今までのTwitter運用の取り組みについて教えてください。

小保内さん:ダイレクトレスポンス系のお客様が多いということもあり、いかにコンバージョンに繋げることができるかということを意識してます。具体的には、ターゲット別のキャンペーン設計やクリエイティブ制作、予算規模もCPAを合わせること、そしてPDCAを回すことを中心に取り組んでいます。

PDCAは、クリエイティブの検証はもちろんですが、ハンドルの定期的な見直しや設定しているキーワード、入札方式、曜日時間帯まで考慮しています。特にクリエイティブについて工夫できる余地が多いため、Twitterらしさを意識したクリエイティブ制作を心がけています。意識しているのは、分析が得意ということから心理学なども応用、様々なアプローチを実践しています。

統合ソーシャルマネジメントプラットフォーム「Sprinklr」を導入した背景、 現状の運用、今後の課題を教えてください。

小保内さん:リスニング機能においても強みがある「Sprinklr(@SprinklrJapan)」を導入した背景は、Twitter上の声から利用者属性やニーズを把握し適切な広告を配信することで、よりターゲティング精度が向上できるからです。また、生の声なのでソーシャルリスニングで抽出した利用者ニーズを元に、企業のプロモーション展開をトータルに支援できることも導入背景のひとつでした。例えば、「バイト」というキーワードと周辺ワードを組み合わせた新しいキャンペーンが展開できます。

井関さん:ターゲティングの精度はフックになります。例えば、「アルコール」のキーワードをターゲティングで使う場合、妊婦さんのツイートやキーワードを除外キーワードとして設定したり、オーディエンスデータとして保存し、次回のプロモーションに繋げることも可能です。ハッシュタグの反響もデータとして保存することで有用性が高まります。

このように、Sprinklrのリスニングデータを活用して、これまで以上にターゲティング精度を高めた広告配信を設定することができています。

今までは、ターゲットに合うだろうという大方の予測の元に配信設計をしていましたが、データによる裏づけで新しい配信設計が可能になったことは大きな変化です。また、保存したデータを活用することで、様々な企業様の今後のマーケティング活動に活かせることも大きなメリットです。

今後の課題は、Sprinklrの特徴でもある社内インフラとしての活用も実現することにあります。対応する案件が増えるとそれだけ作業工数が増えてしまうので、業務を効率化し社内インフラとして定着化させる必要があると考えています。

また、弊社のコンタクトセンターでは電話以外のノンボイスチャットにも対応しているのですが、Sprinklrを活用しカスタマーサービス領域でのTwitterのアクティブ、パッシブサポートの差別化が可能であると考えています。今はそういった領域と広告とのシナジーはないですが、今後はより連携して付加価値を創出できると思います。

今後、Twitterに期待することを教えてください。

小保内さん:独特の広告フォーマットへの進化やお客様とのコミュニケーションがより活性化できるプラットフォームとして成長して欲しいです。その他、是非ともO2S/O2Oへ取り組んで欲しいですね。

井関さん:Twitterは会話が特徴です。ですので、カンバセーショナルカードが進化したプロダクトなどが生まれるといいですよね。